ニットは1シーズンに1～2回の洗濯が目安◎
実際、ニットはどれぐらいの頻度で洗濯したほうがいいのでしょうか？もちろん着る頻度や着方によりますが、実は1シーズンに1～2回の洗濯で充分なんです！他の衣類と大きく異なる点として、ほとんどの冬用ニットがウールやカシミヤといった動物の毛からできていることが挙げられます。それらは人間の髪の毛や肌と同じタンパク質由来の原料であり、非常にデリケートなもの。外出するたびに髪の毛を洗濯用洗剤で洗っていればゴワゴワ、パサパサになるのは目に見えていますよね。なので、ニットも着るたびに洗濯してしまうとニット特有の風合いが失われてしまいます。また、ニットはウールなどのデリケートな繊維を編み込んで作られているので、洗濯するほうが逆に傷みの原因になってしまうことを覚えておきましょう。
洗濯しない場合：長持ちさせるコツ3つをご紹介！日頃からのお手入れが大切
でも、もし汚れてしまったらどうしたらいいの？また、長く着られるコツはあるの？ここからは、ニットを洗濯しないときのお手入れ方法を3つご紹介します！
1.シミや汚れはすぐに対応する
そもそもニットは汚れにくい服なのですが、汚れにくいとはいえ、着ていると汚れは蓄積されていくので着たあとのケアが大切！ニットにつく汚れは内側の汚れ、外側の汚れの主に2つです。内側にはインナーから滲んできた汗や皮脂汚れがつきますが、そこまでひどい汚れではないので、脱いだあとに干して湿気だけを取れば大丈夫です。土埃などがついてホコリっぽくなる外側の汚れは、表面についているだけなので、軽くはらえばキレイに落とせます。一方、食べ物の飛沫や水ハネなどでできてしまったシミは、放置せずにすぐにシミ抜きを行いましょう！中性洗剤と水を1:1で溶かした液体をシミ部分につけて、優しくトントンとたたいて汚れをオフ。こうしてシミ抜きを行ったあとは、必ず丸洗いしましょう。
2.風通しの良い場所に一晩干して休ませる
大原則として、ニットは1日着たら翌日は休ませましょう。一度着たニットは汗による湿気を含んでいるので、クローゼットに収納する前に風通しの良い場所で一晩干します。干すといってもハンガーにかけずに、イスやソファにサッとかけておくだけでも大丈夫です。影干しでしっかり乾燥させたあとは、型崩れの原因になるため畳んで収納しましょう。
3.ブラッシングをする
ニットの中でも、特にウールとカシミヤは優しくブラッシングすることを心がけましょう。着たらその都度、毛の流れにそってブラッシングをし、ホコリを落とします。洋服ブラシは汚れを落としてくれるだけでなく、繊維を整えてくれるので毛玉予防にもなります。もしブラシが手元にない場合は、タオルでも代用できます。ただし、タオルの毛羽が洋服についてしまう可能性があるので、必ず同系色のものを選びましょう。
洗濯する場合：まずは洗濯表示を確認！下準備をしっかりと
ニットを洗濯する場合は、まずは「洗濯表示」を確認しましょう。数字が書かれているたらいマークであれば洗濯機で洗うことができますが、「×」表示があれば自宅での洗濯はできません。この数字は水の温度、下の棒線は洗濯処理の弱さを表しています。また、たらいに手のマークがついている場合は手洗いを意味しています。さらに下準備として、洗濯する前にはブラッシングを行いましょう。
洗濯表示について詳しくはこちら→「洗濯表示について」
ニットの洗濯機での洗い方
ニットを洗濯機で洗うときに必要なものは、主におしゃれ着用洗剤と洗濯ネットの2つです。そのほか、柔軟剤があるとふわふわに仕上がるのでおすすめです◎まずはニットを裏返して畳み、洗濯ネットに入れます。ボタンがあるものは留めてから洗いましょう。次に、「手洗い・ドライコース」などニット洗いに適したコースを選びます。ウール素材のニットは40度以上の高温に弱いので、30度程度のぬるま湯で洗いましょう。また、ウールだけでなく化学繊維は高温が苦手なので、基本的に乾燥機はおすすめできません。毛玉のもとになり、型崩れの原因になってしまいます。柔軟剤を加える場合はすすぎのときに加えると、ふんわりと仕上がり、静電気を防ぐ効果も期待できますよ。
ニットの手洗いでの洗い方
ニットを手洗いで洗うときに必要なものは、洗濯機で洗うときと同様におしゃれ着用洗剤のほか、桶（洗面台・風呂桶でもOK）が必要です。まずは桶に30度のぬるま湯と中性洗剤を混ぜ「洗剤水」を作り、裏返したニットを畳んで洗剤水に浸します。摩擦に気をつけながら優しく、何度も押し洗いをします。汚れが気になる場合は10分ほどつけ置きしておきましょう。汚れが浮き出たら洗剤水を捨てて、半分に折ったニットを軽く押して絞ります。続いて洗濯桶にキレイなぬるま湯を加え、ニットをぬるま湯に浸し、上から優しく押したり浮かしたりしてすすぎます。柔軟剤を使用する場合はこのタイミングで加えましょう。すすぐ、絞るを数回繰り返して押し絞ったら、バスタオルで包んで残った水分を吸い取ります。そのあと洗濯機で脱水しても良いでしょう。
ニット素材は「平干し」がおすすめ！
こうして洗濯機や手洗いでニットを洗ったあとは、必ず「平干し」で干しましょう。ニットはハンガーにかけて干しておくと、肩にハンガーの跡がついたり、袖や裾が伸びたりしてしまうからです。そのため、ネット通販や100均で販売されている「平干しネット」を使って、裏返したままネットに干していく「平干し」が一番キレイに仕上がります。その際、型崩れや縮まりを防ぐために優しく形を整えてあげましょう。
まとめ
本記事では、ニットのお手入れ方法から洗濯機、手洗いでの洗濯方法について解説しましたがいかがでしたでしょうか。基本的に1シーズン1～2回の洗濯がベストですが、汚れてしまったり、臭いが気になったりする場合は、その都度洗濯を検討しましょう。また、シーズン中はブラッシングや影干しなどのお手入れでやり過ごし、シーズン明けにクリーニングに出してしまうのもおすすめです！いよいよ本格的に到来するニットコーディネートの時期。正しいお手入れ方法、洗濯方法をマスターして気負わずにおしゃれを楽しみましょう♪